劇団四季「美女と野獣」の新演出がひどいは本当?徹底レビューと座席選びのコツも紹介

劇団四季の『美女と野獣』は、長年多くの観客を魅了してきた人気演目です。

しかし、新演出への移行後、「ひどくなった」という声をよく耳にするようになりました。

本当に劇団四季の『美女と野獣』は魅力を失ってしまったのでしょうか?

今回は、新旧の演出を比較しながら、現在の公演の課題と残された魅力について、詳しく見ていきましょう。

この記事のポイント
  • 新演出で変更された点と観客の反応
  • 座席位置によって大きく異なる観劇体験
  • アラン・メンケンの音楽が持つ変わらぬ魅力
  • ディズニーコンテンツとしての独自の立ち位置

新演出による「ひどい」と感じる要因を徹底分析

「美女と野獣」について、「ひどくなった」という声が目立つようになりました。

特に長年の観客からは、舞台セットの簡素化やアンサンブルの規模縮小を指摘する声が多いんです。でも、なぜそう感じるのか、初心者には気になるレベルなのか?等々、具体的に見ていく必要がありますよね。

舞台セットの簡素化がもたらす没入感の低下

以前の『美女と野獣』といえば、豪華絢爛な舞台セットが特徴でした。

野獣の城の細部まで作り込まれた装飾や、村のにぎやかな雰囲気を演出する小道具の数々。ただ、劇場が変わると演出が変わるのは当たり前。ファンの中では、以下の要素は簡素化されたのでは?と言われています。

簡素化された主な要素
  • 城の装飾品の減少
  • 背景スクリーンの活用増加
  • 小道具の削減
  • 場面転換の簡略化

アンサンブル規模縮小による華やかさの減少

私自身、劇団四季の美女と野獣を初めてみたのは2012年(2013年だったか、確かそのあたり)でした。

その時に感じた感想と、アンフィシアターに移ってから観た感想とでは、『Be Our Guest』や『ガストン』といった群集シーンの迫力が違うなぁと思いました。

以前は大勢のアンサンブルが織りなす華やかな舞台に、思わず息を呑んだものですが、現在は出演者数が減少し、その分だけ舞台の密度感が薄れてしまった印象を受けます。

特に「Be Our Guest」では、食器や家具に扮する演者の数が減り、かつての賑やかさが失われたような気がしました。実際の人数は同じなんでしょうかね。ステージの作りの問題だったのでしょうか…。

客席位置による体験品質の格差

また、円形劇場における新演出での最大の問題点は、座席位置による体験の差が広がったことかもしれません。

座席位置による違い
  • 前方席:野獣の表情変化や衣装の細部まで確認可能
  • 中央席:バランスの取れた視野だが細部が見えづらい
  • 後方席:舞台全体は見渡せるが没入感が著しく低下

初めてみたときは、実は前から6列目のセンター寄りで見たんです。だから、休憩にはいったときに思わず一緒に行った人に「すごいいいいい!」と大興奮でわたわたしておりまして。隣の老夫婦に微笑ましい目で見られましたw

多分それも影響はあると思うのですが、アンフィシアターの後方で見ると、没入感を正直全然感じることができませんでした…。

ちょっと高いお金を払っても、前方で見た方がいいです。

衣装デザインの改悪問題

特に話題に上がるのが、ベルの黄色のドレスです。

従来の優雅さや気品が失われ、やや過剰な装飾が施された現在のデザインには、違和感を覚える観客も少なくありません。衣装は物語の雰囲気を作る重要な要素だけに、この変更は作品全体の印象を大きく左右しています。

ただ、この点に関しては初見で見る人には関係がないかもしれないな?と思います。言われれば、くらいの違いでしょうかね。

劇団四季ならではの魅力は本当に失われたのか

確かに変更点への不満の声は多いものの、劇団四季の『美女と野獣』には、いまだ健在の魅力が数多く残されています。

特に音楽面での評価は、依然として高い水準を保っていると思っています。もはやこの音楽を聴きに行っているといっても過言ではない。

アラン・メンケンの名曲群が紡ぐ感動

ミュージカルの核となる音楽は、今でも観客の心を揺さぶる力を持っています。

特に印象的なのが、野獣のソロ曲「If I Can't Love Her」。私はこの曲が大好きなんです。

孤独な魂の叫びを歌い上げるこの曲は、観客の涙を誘わずにはいられません。

心に残る楽曲たち
  • 「Home」:ベルの心情を繊細に表現した名曲
  • 「Beauty and the Beast」:物語のテーマを象徴する珠玉のバラード
  • 「If I Can't Love Her」:野獣の苦悩を描いた劇場版オリジナル曲
  • 「Be Our Guest」:華やかなショーナンバー

野獣の変身シーンに見る演出技術

物語のクライマックスとなる野獣の変身シーン。この場面での演出技術は、今なお観客を魅了し続けています。

暗転を巧みに使った演出や、回転する装置を駆使した視覚的な驚きは、劇場ならではの醍醐味といえるでしょう。

変身シーンの見どころ
  • 光と影を活用した幻想的な演出
  • 一瞬の衣装チェンジの巧みさ
  • 観客の視線を誘導する照明効果

キャラクターの魅力を引き出す役者陣の実力

舞台装置や衣装が変わっても、役者たちの実力は健在です。特にベルと野獣を演じる役者たちの歌唱力と演技は、観客を物語の世界へと引き込む力を持っています。

感情の機微を丁寧に表現する演技は、映画では味わえない生の感動を届けてくれますよ。

根強い人気を示すグッズ販売の盛況

公演の評価はさまざまでも、グッズ販売の列は今でも長蛇の列。

これは作品自体への愛着が依然として強いことを示しているのではないでしょうか?

オリジナルデザインのバッグやアクセサリーは、観劇の思い出として多くのファンに愛されています。

私もですね、ええ、こんないろいろ書きましたがグッズは買ってしまいました。笑。

コンテンツとしての「美女と野獣」の立ち位置を考える

『美女と野獣』の評価を考える上で見落としてはいけない視点があります。それは、ディズニー作品としての特殊な立ち位置です。

ディズニーパークとの相乗効果

東京ディズニーランドでも人気のコンテンツである『美女と野獣』。パークのアトラクションやショーとは異なる魅力を持つミュージカルとして、独自の価値を提供してきました。

相乗効果のポイント
  • 映画やパークとは異なる演出アプローチ
  • ライブエンターテインメントならではの臨場感
  • オリジナル楽曲による物語の深化

ショートミュージカル化による価値の変化

近年、『美女と野獣』はディズニーパークでもショートバージョンとして上演されるようになりました。これにより、劇団四季版の立ち位置にも微妙な変化が生じているのではないか?と思っています。

アメリカのディズニーなんかでは、美女と野獣シアターがあって、30分くらい(もっと短かったっけな、忘れてしまった)で美女と野獣を上演してくれるんですよ。え、こんなのやられたら劇団四季の立ち位置って何よ、って思いますよ。

だからこそ、「劇団四季に行く価値」っていうのが大切になってくるんじゃないかな?と思います。

ショート版との主な違い
  • 物語の深さと展開の丁寧さ
  • オリジナル楽曲の有無
  • キャラクターの心理描写の濃さ
  • 上演時間と料金設定の違い

他演目との差別化における課題

『ライオンキング』のような、ショート版化が難しい作品と比べると、『美女と野獣』は独自性の面で新たな課題に直面しています。

とはいえ、フルサイズのミュージカルだからこそ描ける人物の成長や感情の機微があるはず。その価値をどう伝えていくかが、今後の重要なポイントとなりそうです。

【まとめ】劇団四季『美女と野獣』の未来に向けて

確かに、新演出には物足りなさを感じる部分もあります。

でも、アラン・メンケンの美しい音楽と、役者たちの情熱的な演技は、依然として観客の心を揺さぶる力を持っています。

これからの『美女と野獣』に期待すること
  • セット・衣装のさらなる改善
  • 座席位置による体験格差の解消
  • アンサンブルの充実による舞台の活性化
  • オリジナリティの追求と伝統の継承の両立

「ひどくなった」という声は、実は『美女と野獣』への深い愛着の裏返しなのかもしれませんね。

それだけ多くの人々に愛され、高い期待を寄せられている証でもあるんです。

大切なのは、映画やパークのショーとは異なる、劇団四季ならではの魅力をどう引き出していくか。いろいろな形で美女と野獣を楽しむ人がふえ、後世まで愛される作品でいてほしいものです!!!

 

hota-piyo-4510.hatenablog.com